2016年1月27日水曜日

韓国食材購入の旅

寒中お見舞い申し上げます。


久しぶりに、昨年末、韓国に食材買いに行ってきました。
ここの所、韓国は、地方に行く事が多かったので、
久しぶりのソウルでしたが、
日本とは違い、市場が元気なのは、羨ましい限りです。
それでも、前からあったお店がなくなっていたり、
前はそれほど注目されていなかった
通仁市場(トンインシジャ/トッポギがおいしい)が
観光客がいっぱいになっていたり、変化もありました。



ここのトッポギは、普通の町のトッポギとは違うから食べてみてと、
昔キムチ作りを習った先生に教わりました。
トッポギ自体がおいしいのです。
それからお教室でも自分で作っています。



食材買いは、主に京東市場(キョンドンシジャ)で
韓国産の唐辛子や干しなつめ、五味子などを買ったり、


ソレボクの市場で、セウジョ、ミッルチなどを買ったりしたのですが、
中心から1時間半位かかるソレボクは、
初めてだったので、どんな所かな?と楽しみにしながら、
電車を何回か乗り継いで行きました。

町は、最近電車が通った為にきれいになったようですが、
郊外にあるとはいえ、市場のお店の多さにびっくり!
丁度、キムジャンの季節のせいもあってか、
人も多く、活気がありました。
羨ましーい!



お昼に市場のレストランで
カンジャンケジャンとさしみを頼んだら、
その量にびっくり!
残すの嫌いなんですが、写真の他に、
魚をおろした後のスープも出てきて、
さすがに食べきれなかったです。ごめんなさーい!

言葉が判らないので、そのスープがサービスで出てくるというのが判らず、
困っていたら、日本語出来る人に電話をしてくださって、
お店の方々、とっても親切でした。



上記以外に、
今回は、前から行ってみたかった、
韓国伝統酒研究所に行って、
マッコルリの仕込みのworkshopに参加出来たのは、
とても、楽しく貴重な経験でした。
ここでは、通訳の方がついたので、いろいろお酒のお話を伺えて
勉強になりました。


韓国のお酒は基本、家醸酒でしたが、
日帝時代に(日本の植民地時代)酒税法により、
個人の酒造りが禁止され、(日本のどぶろくも同じ運命を辿りました)
代々受け継ぐはずの作り方が消え行く運命にあるのを、
この研究所のパク氏が、非情に残念に思い、研究、再現し、
その結果がたくさんの著書になっていらっしゃいます。
研究所の壁いっぱいのお酒がその研究の成果です。
すごーいですねー。


workshopでは、パク先生が研究した独特な作り方で
浮蟻酒(プウィジュ、トンドン酒)を仕込みます。
仕込んだ米のでんぷんが分解され、
二酸化炭素が出て浮く状態のお酒です。
蟻の幼虫に見えるからだそうです。

くわしい作り方は省きますが、
蒸した餅米(日本の酒は、うるち米ですよね)を布にあけ、
冷やしながら、
絶えず、裏返し続けたり、
麹と混ぜた餅米を絶えず、押す作業は、1時間位続き、
かなりハードな作業でしたが、
次に訪問される方が私達の作ったお酒を飲むと思うと、
手は抜けません。




仕込み終わったら、発酵にいい温度に調節して置き、
出来上がったら、今度は冷たく温度調節した部屋に貯蔵しておきます。



前の方々の仕込んだ出来上がったお酒は
漉して、ありがたく頂きました。



酸っぱさもちょうど良く、自然の甘みもおいしく
貴重な味の体験をさせて頂きました。
やっぱりセン(生)は違います。
日本で生でないのを飲んで、甘くて好きじゃないと思った方も
これなら、認識が変わると思いますよ。


まっこりの入ったお菓子も頂きました。
私は日本のどぶろくのお菓子をお土産に持参したのですが、
同じように韓国でもお菓子作っているんですねー。
漉した酒粕は再利用するとか。化粧品を作ったりもするそうです。


パク氏の明日出版記念パーティという
詩の本も頂き、サインもして頂き、感激!
ハングルの勉強に使います。


上記、パク氏のお仕事を知ったきっかけは、
私の愛読書、鄭銀淑さんの『マッコルリの旅』からでした。
この本を初めて読んだのが、2007年。


発酵とお酒の両方の興味から
この本をナビゲーターとして、いろいろな店を訪ね歩きましたが、
今回、念願叶って、鄭さんにもお会いし、
お住まいのエリアの下町のデポチブへ連れて行って頂きました。
なかなか普通の観光では行けません。


アジュマが自ら仕込んだセン(生)マッコルリは、独特の味で
マッコルリの味の幅を感じ、
韓国でしか味わえないセン(生)マッコルリを、
また、いろいろ飲んでみたいと思ってしまうんですよねー。


で、上記、鄭さんが選んでくださったつまみは、
カメギ、この季節しか味わえないさんまの潮風干しです。
いろいろな物と一緒に巻いて、塩入りごま油などをつけて食べます。


また、ここのチヂミは、
今まで食べた中で一番おいしいと、みんなの意見が一致しました。
昼間、ソレボクで食べ過ぎていなければ、もっと、食べれたのに残念!

『マッコルリの旅』には、
上記研究所のパク ロクダム氏の事も書かれていて、
いつかお会いし、お話したいものだと思っていましたので、
2つの願いが叶った貴重な旅でした! 



また、仁寺洞のキムチmuseumも見応えありました。
秋田のいぶりがっこの事も映像で紹介されていて、
2国間の深いつながりを感じました。


追記
今回一番おいしかったふぐのプルコギ風炒め。(コギは牛肉の意味ですが)
食べるの忙しく最初の写真を取り忘れましたが、
最後にごはんを入れた所、絶品でした。



また、生かきの石焼ビビンバもおいしかった~!