2014年2月12日水曜日

碧南見学の旅−1/『小笠原味醂醸造』


関東が大雪の日に出発して、
碧南、常滑へces参加者と旅してきました!

降り始めの雪を心配しながら、
小田原あたりまでは、車窓の景色も上記写真のような具合で
いつ名古屋へ着くのか〜と心配していたら、
途中、お茶畑がある、静岡では、全く雪がない場所もあり、
狐につままれたようで、えー???となり、
結局30分遅れで到着した名古屋は、もう、雨になっていました。

名鉄線を乗り継いで1時間位で碧南に着きました。

愛知県には、味醂会社が10軒位、岐阜にも少し、
特に碧南市には、味醂会社が4つあり、
この辺りには、他にもお酒や、白醤油、溜まり醤油、味噌、酢など、
昔ながらの醸造関係の会社がたくさんあります。
水が良かったり、舟の交通の便が良かったりと歴史的な理由があるんですね。

そんな訳で、なんでも見てみよう!のcesの旅は、
今回は、碧南の『小笠原味醂醸造』さんへ。
土日でも見学を受け入れてくださったこの日は、
農大の醸造学の見学とかち合っていたのですが、
              農大はバスツアーの為、雪で遅れ、
私達はゆっくり説明を聞く事が出来、ラッキー!
(すいません、農大ツアーの方々)



『小笠原味醂醸造』はご夫妻で製造をなさっている味醂の醸造会社です。
まずは、3種類の製品/一子相傳、みねたから、峯宝の
テイスティングをさせて頂きました。
それぞれ、写真にあるように、少しずつ材料が違いますから、
味が違うのですが、
みりんは元々は、飲み物だったので、
本物のみりんは、飲んでもすごくおいしいです。
また、寝かす年数でも味が違うなーと思いました。

また、奥様が作ってくださっただしつゆも味見させて頂きました。

2種類のみりんを使ったものだったのですが、
みりんは、だしの味を引き出すとおっしゃっていましたが、いいお味でした。


通常、3年位タンクに寝かし、出荷なさるそうですが、
売れ行きがよく、一番いい『一子相傳』は、
今、3年寝かせたものが品切れだそうです。




1年で3月が仕込みの時期だそうで、
原材料にも国産のいい物を使っていらっしゃいます。
実際の製造過程は、
見学出来ない(仕込み時は蔵人以外は入れない。)のですが、
くわしく説明して頂きました。
(ここでは、製造過程については、くわしくは書きませんが、興味ある方は、
下記、『小笠原味醂醸造』のサイトをご覧下さい。)

手作りで麹を作られたり、蒸したもち米を移動したりと、
大変な作業だそうです。
製造時、温度が重要だそうですが、手や身体が憶えているそうです。

本物のみりんは、もち米、米麹、焼酎で作るので、甘味を使わず甘くなるから、
甘酒や、または、日本酒のように、発酵させるのかと思っていたら、
発酵させては駄目で、最初から焼酎を入れ、発酵を止めるのだそうで、
今まで、ビンのラベルを読んで、
勝手に甘酒のように米を甘くしてから焼酎入れるのかな?と
思っていたのと違い、
糖化はさせるが、発酵は敵!とは思っても見ませんでした。
見学して、実際に説明して頂くと、いろいろな事、判りますねー。

納豆菌もくせものなので、ずーっと、食べた事がないそうです。





『小笠原味醂醸造』さんでは、
圧縮も自然オリ下げという方法を取ってらして、
下記の写真の酒袋(織の模様がおもしろい。
粕が漉されないように、目が詰んでいます。)に入れ、
タンクの中に300袋積み上げて、
5、60日間かけ自然に絞るそうです。

みりん粕(たまーに、素人でも手に入る。)は、
漬け物やさんに行くそうです。
『残りものには福がある』ですね。





タンクの中で、
3年熟成という、長い時間かかって、出来るんですね。
おいしい訳です。

お教室では、いつもは、その時により、
2社のどちらか1種類のみりんを使っていて、
比べた事はなかったので、
今回、いろいろ仕入れた、みりんの
ティステイング+使ってお料理をしてみようと思っています。

ありがとうございました!