2014年4月23日水曜日

どぶろく名人に会いに行く。

農大の講義を時々受けていて、
3月始めにツアーに参加して、
上越市に行ってきました。
醸造学の東先生担当の講座です。




大雪の影響が残る山梨を抜け、
車中、ビデオで醸造や発酵についての
お勉強しながら、行きました。
個人的には、随分前から、
また、お教室でも、ここ10年、
いろいろ発酵もの作っているので、
講義内容で判らない事はほとんど、ありませんが、
やはり、名人のどぶろく作りを見れるなんて、ラッキー!です。



このツアー、他にも、かんずり、岩の原ワイン、武蔵野酒造、
上越市の農協の味噌など、いろいろ見学しました。
ほぼ、2日間、試飲しまくっていました。すごいツアーです。
なんと、農大はバスを持ってます!(上記、写真)
朝から試飲のツアーではありますが、車中は禁酒です。
一応、お勉強に行くので。
訪問先、それぞれ、興味深かったのですが、
それは、割愛させて頂き、
一番の目的だった、どぶろくについて書きますね。

どぶろくは、まだまだ、知らない方にとっては、

闇のイメージが強いみたいですね。
でも、小泉政権時代に特区が出来て、
許可を得た人は製造が許されています。

民宿、『どぶろく荘』の主で、
どぶろく名人の中川さんは、気骨のある方です。
(下記、元気いっぱいのかわいいお孫さんと)




米作りに精魂傾けていらっしゃるから、
自分のお米が、他のお米と混ざらないように、
穀物エレベーター(下記、写真)もご自分のを持っていらっしゃいます。
すごーい!
これは、大変な事です。
とっても、お金がかかる事なので、なかなか、出来る事では、ありませんが、
それだけ、ご自分のお米に自信があるという事ですね。



お米を売るだけで良かったそうなのですが、
やはり、お米だけでは、なかなか難しい時代になってきた所に、
どぶろく特区の話があって、手を上げたそうです。

でも、難問が!
どぶろくを製造販売の為には、
民宿かレストランをしないといけないという決まりになっていて、
接客や商売をした事ないから、
慣れないからと、いやがる奥様を説得して、
民宿『どぶろく荘』を始められたそうです。



民宿も新しく建物、建てたそうです。




どぶろくは、4種の製品があります。

2種、辛口の『どぶろく卓』と甘口の『牧の初雪』、お米粒が残っています。
もちろん、いいお米なので、つぶつぶの残るこの2種がお勧めですが、
甘い方は火入れしていますから、やはり、『どぶろく卓』の活きた味がおいしいです。

また、それぞれをお米粒がない状態にしたもの2種あります。
(下記写真左の2種。どぶろく荘サイトには、掲載されていませんが。)

女性は、粒なしの方が好きかな?と中川さん、思ったそうで、
でも、どぶろくは、漉しては行けない決まりだそうで、
ブレンダーにかけています。



その製造現場も見学させて頂くと、
ぶくぶく泡立ったどぶろくが!活きていますねー。
杜氏の経験もある中川さんですから、
どぶろくがおいしくって当たり前と思ってしまいますが、
生き物なので、火入れしていない『卓』は、味が変化して行きますから、
各種大会で毎年賞を獲得しているというのは、すごいですね。
(品評会の時においしいピークに持って行くという意味で)



仕込んだ時はこんな感じです。(下記、写真)
何日かすると、ぷくぷくなって来る訳です。




余談ですが、反対に酒造メーカーは、どぶろく作りたくとも、
作ってはいけなくって、漉さないといけないそうで、
濁り酒などは、粗い目でもいいから、漉したものなんですって。
初めて知りましたー!
下記は、見学させて頂いた、武蔵野酒造さんの発酵しているお酒。
昔はこの樽の中に落ちる人いたそうです。




下記から通販でも買えますから
みなさんもぜひ、1度飲んでみてください。
どぶろくのsweetsも絶品でしたよ。ぜひ、どうぞ。
お米も、もちろん、買えますよ。